【販促事例】シニア向けの高価な商品の販促に動画広告は有効か? 販促コラム COLUMN

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2023.02.23

【販促事例】シニア向けの高価な商品の販促に動画広告は有効か?

陽だまり堂の販促コラムへようこそ。こちらでは、販促・広告についての課題を解決したい企業の皆様に向けて情報発信しています。
今回のテーマは「シニア向けの高価な商品」の販促です。シニア向け分譲マンションを例にとり、実際の調査結果をもとに考えます。

シニアをターゲットとした高価な商品の販促は、食品や生活雑貨とはアプローチが異なります。そのうえ、最近の60代、70代は気力も体力も十分、アクティブに活動しています。“シニア”と一括りにはできないのも難しいところです。
また、60代以上のインターネット利用率が上がった今、どのような販売促進活動を行えばいいのでしょうか?

マンションイメージ 【販促事例】高齢者向け高額商材の販促に動画広告は有効か?

シニアはインターネットを利用しているのか?

シニアがデジタルデバイスを使う様子を目にする機会が増えました。実際にはどれくらいの人が利用しているのでしょうか。

年々上がるシニアのスマホ保有率(令和3年通信利用動向調査より)

総務省の令和3年通信利用動向調査によると、
60~69歳のスマホ保有率は70.0%、パソコン保有率は48.8%
70~79歳のスマホ保有率は40.6%、パソコン保有率は28.2%
でした。

シニアのスマホ PC保有率 【販促事例】高齢者向け高額商材の販促に動画広告は有効か?

PC利用が世に浸透しつつあった20年ほど前、現在60代の方々は、40代の働き盛りでした。PCに触れずには働けない状況になったため、苦労しつつも扱いに慣れていったはずです。シニアとなった現在でもPC保有率が約半数と高いのもうなずけます。
10年前の“シニア”のイメージとは変わってきていることを、私たちは認識したほうが良さそうです。

これからのシニアにとって、インターネットの利用はもはや“常識”

通信利用動向調査には、年代別のインターネット利用率のデータが掲載されています。それによると、
60~69歳のインターネット利用率は84.4%、
70〜79歳のインターネット利用率は59.4%と、約6割が利用しています。

シニアのインターネット利用率 【販促事例】高齢者向け高額商材の販促に動画広告は有効か?

子世代である40〜50代では100%に近く、この世代は近い将来の“シニア”ですから、これからの販促を考えた時に、ネット上での広告は避けては通れません。

出典
総務省ホームページ 通信利用動向調査

現代のシニアはどこで情報を得ているのか?

テレビが一般家庭の必需品となってから60年余り、すっかり生活の一部となっています。

シニア世代にとって、テレビは憧れであり、長い時間を共に過ごしてきた相棒です。テレビを好む人にとってデジタルデバイスで見る動画は勝手が違い、最初は少し戸惑いがあったかもしれません。
しかし、ニュース動画やハウツー動画の閲覧が当たり前になり、シニア向けのコンテンツもだんだんと充実してきました。最近では多くのシニアに受け入れられています

動画配信サイトイメージ 【販促事例】高齢者向け高額商材の販促に動画広告は有効か?

60代男女のYouTube利用率は67%

「令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の主な動画共有・配信サービス等によると、60代のYouTube利用率は67%と圧倒的に多いとわかります

今回、取り上げた「シニア向け分譲マンション」は、初期費用が数千万〜数億円、維持費に数十万円かかるマンションがほとんど。住み替えを検討するのは、シニアの中でも比較的、アクティブな富裕層です。「体力があり元気、趣味も楽しんでいる。夫婦もしくはひとりで暮らしてはいけるけれど、この先が少し心配」というのが検討し始める動機としては多そうです。

先述の調査結果からわかる通り、60〜70代で生活に余裕のあるアクティブシニアが、YouTubeを楽しみ、動画で情報収集しているのはもはや当たり前。
その子どもである40〜50代ではさらに利用率が上がります。この層が“アクティブシニア”となる頃には、動画視聴が主な情報収集源となるのは間違いありません。

健康維持に努め、趣味を楽しみ、生活に余裕のあるアクティブシニアは、「インターネット動画」という新しい媒体を抵抗なく受け入れ、活用しはじめました。
これまでインターネット利用に消極的であったシニアにも利用が広がったのは、コロナ蔓延による外出自粛期間にインターネット活用の利点を実感したせいでしょう。

出典
総務省 情報通信政策研究所 令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査

シニア向け分譲マンションの販促なら、従来通りの紙媒体も重要

ここからは本題の「シニア向け分譲マンション」の販促について考えていきましょう。
シニアに動画を好む人が多くなっているとはいえ、操作に不慣れであったり、液晶画面に閲覧しにくさを感じたりと、やはり手に取って落ち着いて読める紙媒体の販促ツールが好まれることは軽視できません。
また、物件特長の詳細な紹介はもちろんなのですが、ファミリー向けマンションよりも丁寧な説明が大切です。
シニアの場合、免許返納や身体機能の衰えなどで、近い将来に移動範囲が狭まることが予想されます。徒歩圏内での生活を充実させられるかどうかの案内は必須です。

折込チラシ

施設やサービスをアピールするだけでなく、購入した際に解決されるお悩みを具体的にイメージさせることも大切です。

お悩み解決型のアプローチを

例えば、シニア向け分譲マンションなら、
・ひとり暮らしだと、急病で倒れた際、誰かに助けを求めることもできない
→見回りサービスがあるので安心

・足腰が弱ってくると、遠くの商店まで買い物に行くのも大変
→マンション内や敷地内に飲食店やスーパー、病院があるので便利

・ずっと仕事をしていたので近所に友達がおらずさみしい
→趣味のサークルや習い事など、イベントも充実

・娘や息子に世話をかけたくない
→コンシェルジュがサポートし、あらゆる生活のお悩み事に対応

このように、シニアが抱える悩みを解決させるようなアプローチを考えます。
お悩み解決型の広告はマンションに限らず、シニア向け商材では重要です。

そのためにはアンケートや聞き取り調査が欠かせません。ターゲットと同じような生活を送る方々の声が販促においての大きなヒントとなります。同世代、または子世代である自社の社員やマーケター、コンサルタントへの詳細なヒアリングも有効です。
より消費者に近い立場から、シニアマーケットでの販促や企画のプロデュースができるのは私たちの強みです。

案内パンフレット

資料請求するに至った理由は、
・具体的な購入イメージはまだないが、あこがれを抱いている
・5年後、10年後の購入を考えている
・ひとりでの暮らしに不安を感じ、すぐにでも購入したい
・親の老後を考え、元気なうちに入居してもらいたい
など、人によってさまざまです。

高価な商品の案内パンフレットを制作する際に意識したいのは「高級感」や「信頼感」です。
購入への気持ちが高まっている人向けには、設備や契約内容、金額など、具体的な情報が書かれた詳細な施設案内を用意します。
“憧れ”を持っている層に対しては、写真が多く、購入後の素晴らしい生活がイメージできるようなビジュアルが適しているかもしれませんね。
購買意欲に合わせ、複数の資料を作成するのもいいでしょう。

新聞・雑誌広告

マンション情報誌や新聞への広告出稿は必須です。マンションのように高額かつプライベートな性質を持つ商材は、口コミによる伝播はあまり期待できません。参考口コミは興味を喚起する材料、または参考程度とはなっても、生活住空間を選ぶ決定打とするには、弱すぎるといえるでしょう。
広告媒体自体への信頼度が、掲載される商材への信頼に繋がります。
印象的なキャッチコピーで目を引き、どうしたら資料請求してもらえるかを考えます。

ターゲットには入居者本人だけでなく、家族も含まれる

シニア向けの高価な商品は、商品やサービスを利用する本人だけでなく、その家族も広告のターゲットとなります。
アクティブシニアが多いとはいえ、高額の支払いが伴うため、その方の老後に関わる重大な決断です。30〜60代の子世代と相談して決めるケースもありそうです。

特にシニア向け分譲マンションは、所有権を保有するので、ご本人が亡くなった後も子世代に相続され、引き継がれる資産となります。
子世代にとって“負の遺産”にならないよう、事前に相談する方が多いのではないでしょうか。

対象者の明確化を意識的に行う

また、「シニア向け」という言葉は音の響きが柔らかく、ターゲットが耳に心地よく感じられるかもしれません。しかしながら、50代でご自身をシニアと思う人もいれば、60歳でもシニアと思わない人もいるので、“シニア”という括りだと「自分ごと」に置き換えてもらえない可能性があります。
広告効果を狙う場合は、「60歳以上の方限定」のように対象者を明確化させることが重要です。

内覧会で実際の生活をイメージさせる

紹介動画などはマストですが、内覧会などのイベントでのおもてなしが最重要課題となります。
建設直後に撮影しパンフレットに掲載した写真が実物より良く見えているであろうことを消費者は理解しています。
内覧して初めて、部屋の広さを体感し、実際の生活をよりリアルに想像できるようになります。日当たりや物音、窓から見える風景、昼間だけでなく夜間の様子など、入居にあたっての不安をできる限り払拭できるような工夫をしましょう。

先を見据えて、どのような広告を出せばいいのか?

終の棲家の購入は、人生で最も大切な選択になるわけですから、紙面越し、画面越しもさることながら、「リアルの満足感をいかに届けられるか」に注力しましょう。
従来の広告に加え、積極的に利用したいのが動画広告です。

動画配信サイトでの販促に最適なのはYouTube

動画配信できるサービスはいろいろありますが、広告出稿のしやすさと利用率を考えると、やはりYouTubeに軍配が上がります。
YouTubeでの販促には、自分以外の動画に広告を出稿する方法と、自分で動画チャンネルを開設する方法の2つがあります。

①動画広告

YouTubeを無料で見ていると動画の最初や途中で流れてくる動画広告。興味関心のある層を狙って出稿できるので、商材によっては非常に効果的です。閲覧者は「無料で見られる代わりに広告が流れる」ことに慣れていてストレスを感じにくいということもプラスに働きます。

②YouTube動画チャンネル開設

テレビCMを放映すると制作費を除いてもかなりの高額になりますが、YouTubeでの動画チャンネル開設は無料ですし、広告出稿の費用も、テレビに比べ低額ですから、気軽にチャレンジできます。

YouTubeイメージ 【販促事例】高齢者向け高額商材の販促に動画広告は有効か?

リサーチと考察を欠かさない

とはいえ、やみくもに動画を作っても効果は出ません。マイナスの印象を抱かせないためにも、まずはYouTube内で競合他社がどのような広告を出稿しているか、リサーチします。
YouTubeで“シニア向け分譲マンション”と検索すると、シニアの住まいの選び方や公的な補助、用語説明などのページが上がってきます。
さまざまな動画がありますが、全体的に介護色の強い内容が多いようです。
商材の性質から考えると、もう少し「ラグジュアリー」「上質な暮らし」というような、高級感のある動画の制作を検討してもよさそうです。

居住中のシニアが生き生きと生活する様子を流したり、バリアフリーで充実した設備、デザイン性の高い居室内を詳細に紹介したりと、購入希望者が入居後の生活をリアルにイメージできるように構成したらどうか?とさまざまなアイデアが沸いてきますね。

これは一例ですが、「自社で扱う商材を誰に売りたいのか?」「差別化ポイントはどこにあるのか」を明確化させ、トライ&エラーを繰り返しながら効果的な広告手段を確立させていきましょう。

編集:陽だまり堂広報部

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