【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~ 販促コラム COLUMN

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【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

陽だまり堂の販促コラムへようこそ。こちらでは、販促・広告についての課題を解決したい企業の皆様に向けて情報発信しています。

時代によって大きく形を変えてきた広告業界。これまで新聞や折込チラシ、雑誌、テレビCM(CF)などが広告の主流でしたが、現在はWeb広告の割合が大きくなってきています。
変化の多い業界ではありますが、根底に流れる考え方は変わりません。裏を返すと、基本さえ押さえれば、今後どんな変化が訪れようとも対応できるということです。
創業20年を迎えた陽だまり堂が、企業のお悩みをどう解決したらいいのか、事例を交えてお話しします。
レスポンス広告が成功へのカギ【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

「企業ブランディングを推進したい!」いきなり始めて大丈夫?

起業したばかりの会社は「新サービスの立ち上げだ!まずはブランディングを推進しよう!」と社内の盛り上がりをそのまま反映したかのように、勢いに任せてブランディングを推し進めようとするケースが非常に多くあります。

「長年温めてきた自信のある商品・サービスを、やっと世の中に出すことができた」、その想いは熱く、たくさんの人に伝えたくなるのは当然です。そして、ブランドイメージの確立が売上拡大のため非常に重要であることは、誰の目から見ても明らかです。

しかし、予算の多くを割いて“ブランディング”から始めようとしていたら、私たちは販促のプロとして、「待った!」をかけるでしょう。

会社名・商品名が誰にも知られていないのに、ブランディングから始めるのには大きなリスクがあります。ブランディングは一朝一夕にできるものではなく、長い時間をかけて自然と形成されていくものだからです。
ブランディングから始めるのはリスク大【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

短期間で形成されたように見えたとしても、そのようなブランドイメージは、消費者(生活者)に浸透したものではなく、企業の自己満足にほかなりません。また売り上げにつながるまでに時間がかかりすぎ、ブランドイメージが確立する前にビジネスとして成り立たなくなる可能性大です。

“ブランディング”は、売り上げに結び付くまでに時間がかかる

一般的に“ブランディング”のためには、ブランドロゴやブランド名、商品コンセプトなどが創られます。その浸透のために、広告が打たれ、会社案内や入社案内が作られます。インナーブランディング(社内ブランディング)を考え、社内報や社内教育に力を入れることもあるでしょう。

会社設立直後は、ブランディング目的の広告に多くの費用を割くのはおすすめできません。資金は限られています。優先順位を見誤らないように、慎重になりましょう。

ブランディングに力を入れるタイミングは?

事業の長期間にわたる継続を考えた時、どこにお金を使うかは、はじめによく考える必要があります。
創業から数年〜十数年経ち、世間一般にイメージが浸透している会社はブランディングに成功していると言えるでしょう。そのような会社が新たな事業を立ち上げる際は、初期からブランディングに注力できます。既存の会社名や商品名を出せば「あの〇〇が新規展開した製品なんだ」と注目を集められるからです。既存のブランドイメージを足掛かりにさらに上を目指せる可能性も高いですね。

しかし、生まれたての会社が新しい商品・サービスを売り出そうとする場合は、まったく事情が違います。

元となるイメージがゼロの状態で、ブランディングから入ろうとしても、やはり無理があるのです。ブランディングに力を入れられるのは、「売り上げが安定し、商品・サービスが一定数の消費者に受け入れられてから」です。
ブランディングに力を入れられるのはどの段階か【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

売り上げに直結するレスポンス広告を軽視しない

では、起業したての会社は、何から手を付ければいいのでしょうか?

イメージ広告(ブランディング広告)とレスポンス広告の違い

広告にはいろいろな種類があります。具体的なお話に入る前に、ブランディング広告、イメージ広告、レスポンス広告についてお話ししましょう。

イメージ広告(ブランディング広告)

イメージ広告は、ブランドイメージを向上させ、消費者に広く認知してもらうための広告です。企業が目指すブランドイメージを繰り返し発信します。テレビCMや街頭看板、Web広告などで、消費者が何度も目や耳にするうちに、だんだんと「〇〇といえば△△!」と、反射的に思い浮かべてもらえるように導きます。いわゆる“刷り込み効果”ですね。

最初は企業によって作られたイメージが、知らず知らずのうちに消費者に浸透し、商品名や企業名をみたときに誰もが同じイメージを持つようになります。

ブランディングを目的として行われるため、イメージ広告はブランディング広告と同じ意味で使われます。

レスポンス広告

もう一つはレスポンス広告です。新聞の折り込みチラシや商品カタログなどを使った、販売に直結する広告を指します。日常生活で目にする“広告らしさ”のあるものです。「高級感」「清潔感」「親しみやすさ」「安心・安全」など、ブランドイメージ向上を目的としたブランディング広告とは、ビジュアルが異なります。
レスポンス広告の目的は、ダイレクトな売上アップです。使われるコピーも直接的な言葉になりますし、価格も大きく表示されます。価格がウリであれば、「激安!」「価格破壊」といったワードが、原色で大きく書かれることもあるでしょう。
イメージ広告とレスポンス広告解説【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

食品物販におけるイメージ広告とレスポンス広告

例えば、平飼いの烏骨鶏の卵としぼりたて牛乳を使った、現地でしか食べられないプリンがあったとします。製品となったプリンがどんなに美味しくとも、その裏に原材料へのこだわりや商品開発の苦労があることは、生産者が発信しなければ、消費者には伝わりません。

「自社養鶏場でエサにこだわり大切に育てた烏骨鶏。その卵を毎朝一つずつ丁寧に採卵。牛乳は、広大な牧場で育ったしぼりたて。すぐに自社工場に運び、職人がひとつひとつ手作りで仕上げたプリン。10年の開発期間を経て商品化」というようなメッセージを、テレビCMや新聞・雑誌広告を通して繰り返し伝え、消費者に刷り込むのがイメージ広告(ブランディング広告)です。

それに対し、レスポンス広告は、「ここでしか買えない」「一日〇個限定」「期間限定値引き」「初回購入限定セット」などを前面に出し、見た人・聞いた人に「すぐに買いに行かなきゃ!」と思わせる広告を指します。新聞折込チラシや通販カタログ、ネット広告などで目にする機会が多いですね。
イメージ広告とレスポンス広告の違い【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

消費者の購入動機は、売り手が思うより単純

商品へのこだわりを重視する消費者がいる一方、単純に「店が自宅の近くだったから」「割引券をもらったから」「プリンが好きだから」「商品の見栄えが良かったから」「お歳暮に送るのにちょうどいい価格帯だったから」などの単純な動機が購入のきっかけになることも多々あります。「どこの誰がどんな想いで作ったか」は、ほとんど気にしていない消費者が大多数であるという事実にも目を向けなければなりません。

そういう人たちに訴求できるのがレスポンス広告です。レスポンス広告をきっかけに購入した消費者が商品の良さに興味を持ち、ブランド自体に興味を持つようになれば大成功。そこで初めてブランドが確立しはじめ、ファン獲得につながります

イメージ広告(ブランディング広告)とレスポンス広告、かかる費用と時間

ここで考えたいのが、それぞれの広告にかかる費用と、効果が出るまでの時間についてです。

商品や企業のブランドイメージを良くしたいと思うのは、どの会社も同じです。でも、一筋縄にはいきません。一昔前はテレビや雑誌、新聞など、消費者へ露出させる場はある程度限られていました。多くの人が同じタイミングで同じものを見る場合も多く、「ここに掲載すれば、これくらいの影響力がある」とわかりやすかったのです。

しかし、現在では消費者の選択肢が広がり、“大多数の人が見るメディア”がなくなってきました。例えば、最近はテレビドラマを見逃しても、あとから好きな時に無料で見られますよね。「今、この時間に必ず見なきゃ!」という強い動機がなく、企業が特定の時間や場所で効果的に広告を出すのが難しいのです。
広告媒体イメージ【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

企業イメージを刷り込むには、あらゆる手段を使って、多くの媒体に広告を掲載し、膨大な資金を費やさなければなりません。現在はWeb広告の掲載が効果を発揮していますが、Webの世界は無限大に広がっています。多種多様な消費者の傾向を細かく分析し、戦略的な広告運用が求められています。

しかも近年SNSが普及していますから、せっかくイメージを定着させても、商品・サービスに力がなければ、悪い口コミが広がり、一瞬でイメージが180°ひっくりかえってしまうことだってありうるのです。

広告頼みのイメージ戦略が難しくなってきた昨今、世間の人に企業イメージを持ってもらうには、企業自身の成長が欠かせません。膨大な時間と商品の販売数がなければ、「プリンといえば〇〇」というブランドイメージの確立は叶わないのです。ですから、商品・サービスがまだ世に十分認知されていない段階でブランディング施策に多くの予算をつぎ込むのはおすすめできないのです。

レスポンス広告で売り上げを安定させる

商品やサービスに自信があるからこそ、まずはレスポンス広告に注力し、多くの人に体験してもらったほうがいいでしょう。

消費者の素直な感想に耳を傾け、真摯に向き合うことが、最終的にブランドイメージの確立につながるはずです。

ものごとには順番があります。
まず良い商品・サービスがあることが大前提です。良いものを生み出すために、今あるものを販売し、消費者の声に耳を傾けて、さらに磨きをかけていきます。
莫大な資金を投じ、イメージ戦略だけが成功しても、効果は最初だけです。期待に添わないものが提供されれば、かえってマイナスイメージを植え付けますし、もちろんリピートもされません。

レスポンス広告特有の直接的な表現を「私たちの商品イメージにそぐわない」と思ってしまうかもしれませんが、「消費者に届けるためには必要だ」と確信をもって考えましょう

ここで、消費者の商品に対する心情の移り変わりを想像してみます。
商品に対する消費者の心情の移り変わり【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

これは一例ですが、最初の「お買い得だから購入してみようかな」がなければ、ファン獲得にはなかなかつながらないのだとわかります。数回の購入を経て、商品でがっちり心をつかんで初めて、ブランディング広告(イメージ広告)が効果を発揮します

ブランドイメージは本来、自然に創られていくものです。老舗企業でしたら既存イメージを元手にある程度コントロール可能かもしれませんが、実績のない企業が同じことをしようとしても、成果が出ないのは目に見えています。

戦略的なレスポンス広告運用が事業継続のカギ

企業の想いがあってこその商品・サービスではありますが、消費者はシビアです。素晴らしい想いがあったとしても、商品・サービス自体に力がなければ見向きもされません。「初めまして」の消費者には、売り手側ほどの思い入れなどないのです。

企業の想いは商品・サービス自体にたっぷりと込めて、購入・利用した消費者に感じ取ってもらうほかありません
自社の商品・サービスが消費者の生活に馴染んでいくうちに自然と「なくてはならないもの」になっていきます。

レスポンス広告とひと口に言っても、デジタル広告やチラシ、街頭看板など、いろいろあります。

では具体的にどのようなシチュエーションでどんな広告を出せばいいのでしょうか?先ほどのプリン販売店を例に考えてみましょう。
シチュエーション別に考えるレスポンス広告の例【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

シチュエーション①店舗オープン直後

消費者に認知されていない状況での販促には、金銭的に余裕があるなら、タレント活用が最も効果的です。「著名人が出ている」ことで、自社の広告に注意を引きつけ、たくさんの人に認知してもらえるからです。タレントの知名度をお借りして、商品をアピールするわけですね。
しかし、今回の事例のような「街のプリン屋さん」の規模だと、初期の著名タレントの起用は、集客範囲や販売数を考えると現実的ではないでしょう。

このようなケースでは、インフルエンサーやアンバサダーの起用がニーズに合致しています。知名度は著名タレントほどではありませんが、一定のファン層が確実に見てくれるという優位性があります。そのため、近年はインフルエンサーやアンバサダー、ユーチューバーを選ぶ企業が増加しています。金額や契約期間などの融通が利きやすいのも利点です。人気の度合いや所属事務所などにより契約内容や金額が異なりますので、事前によく確認しましょう。

ただし、個人事業主である場合が多く、事務所が介在しないのでトラブル時は責任の所在が曖昧になりがちです。契約の際は注意が必要です。

タレント起用を考えていない場合は、商品案内や会社案内を用意して、丁寧なアプローチを繰り返すことが重要です。デジタル媒体を使うか、紙媒体を使うかはターゲットによります。
「写真と簡単な説明を載せた商品のリーフレット」や「お店の紹介をする小冊子」を用意し、地道に商品の良さを伝えていきます。購入された商品に添付するだけでなく、通りすがりの人に手に取ってもらえるように、外の立て看板にリーフレットを設置したり、近所にポスティングしたりと工夫するといいですね。
SNSでの発信はオープン前から無料で始められます。またデジタル広告は、地域や年代を絞って、ターゲットとなる消費者へ確実に露出させられるので、ピンポイントでの利用を検討してもいいでしょう。
SNSイメージ画像【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

シチュエーション②オープンから数か月経過

オープンの慌ただしさは過ぎ去り、落ち着いてきたものの、売り上げが伸びず…というケースはよくあります。とはいえ、周辺地域での認知度は上がっている状態です。右肩上がりではなくとも、一定数が売れているのなら、人気を想起させる広告を打ちます。

例えば、「〇〇でおなじみの」「大好評の〇〇が〜」など、評判が良く売れているのだと思わせるようなコピーを付けるのです。
そう言われると、ある人にとっては“おなじみ”でなかったとしても「売れているんだな」「このあたりで有名なお店なんだな」と思うのが人間です。買わずして「あそこのプリン、人気らしいわよ」という人まで現れるかもしれません。
もちろんそこに嘘があってはいけないのですが、謙虚になり過ぎず、お客様の声と販売実績を信じて、多くの人に知ってもらえるような広告を出しましょう。

この時期は、「買ってみようかな」と思っている人たちに向けてミュニケーションワードを活用しながら、レスポンス広告とブランディングの融合型アプローチが功を奏す確率を高めます。

「売れている秘訣=競合他社との違い」を前面に打ち出すことが必須です。
“安いから”“近所だから”ではない、「ここでしか買えないんだよね」「他にはない食感で美味しい!」というように、「だから売れているんだな」と未購入客でもすんなり理解できるような広告を目指します。
競合他社との違い【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~

シチュエーション③オープンから1年、創業記念日

もうすぐ一周年となれば、何か特別なイベントをしたくなります。よく見かけるのが「周年記念のロゴ作成」です。苦労して一年間お店を存続させたのですから、作成したロゴをあしらったグッズを販売したり、店内に特別な装飾をしたりと、“お祝い感”を出したくなりますよね。
でも、そんな時こそ冷静に考えてもらいたいのは「このお店が一周年を迎えたことが、お客様にとってどれくらい重要であるのか?」についてです。

もちろん、オープン当初から何度も購入していて、自他ともに認めるこの店のファンであるというお客様なら話は別ですが、来店客の大半は一周年記念日を「一緒に祝おう」とまでの気持ちがないのは当然です。

一周年を迎えたという事実は、消費者に「このお店のプリンは多くの人に受け入れられている」と伝えるために重要ですが、それ以上でもそれ以下でもありません。

来店客と店舗スタッフの温度感があまりにもかけ離れていると、お客様は“疎外感”を持ちかねません。関係のない会社の飲み会に参加させられているかのような気まずさや所在なさを感じさせてしまうのです。

ですから内輪のアニバーサリー要素よりも、「お客様のご愛顧に感謝」を前面に押し出すことが大切です。
そのためには一方的な発信ではなく、オープン懸賞的な要素を取り入れた参加型のキャンペーンを仕立て、ノベルティなどを用意します。

例えば、
・一定期間内に〇回来店で、オリジナルエコバッグプレゼント
・〇円以上のご購入&Twitter投稿リツイートで、デザート皿プレゼント
・SNSへの「プリンと私エピソード」投稿で、審査の上、〇名様にプリン一年分プレゼント
参加型キャンペーンの実施【販促コラム】レスポンス広告が成功へのカギ!ブランディングから始めていいの?~優先順位を考えよう~
など、お客様へのリターンがあり、楽しくイベント感のある企画を用意するのです。お客様も参加し、一緒に楽しんでもらえば、2年目以降への期待感が高まります。

業種が変わってもレスポンス広告が重要なのは同じ

ご紹介したのはあくまでも一例です。業種や規模、フェーズが変われば、販促のために打つ手は変わります。しかし、レスポンス広告が重要であることは同じです。
実際の現場では、消費者の動向やトレンド、売り上げなどを詳細に分析し、綿密に広告戦略を考えねばなりません。大変な作業ですが、販促活動に手を抜けば、いくら素晴らしい商品・サービスがあっても消費者には届かないのです。そうなればたちまち事業は立ち行かなくなります。

熱い想いがあるからこそ「まずはブランディング」と考えてしまいますが、初期は売上拡大を目指し、レスポンス広告に注力すべきでしょう。

陽だまり堂では、これまで雑誌企画や旅行会社との共同イベント、店舗メニュー開発など、様々な業種の多岐にわたる販促活動を支援してきました。
その経験が皆様のお役に立つよう、これからもコラムを通して発信していきます。

編集:陽だまり堂広報部

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